近年、新しい技術というだけではなく、投資対象としても大きく注目を集めている仮想通貨。ビットコインやイーサリアムなどが有名ですが、仮想通貨市場の中でもひときわ異彩を放っている「ドージコイン(DOGE)」は、2013年にインターネット上のジョーク(ミーム)から誕生し、これまでに数々の劇的な価格変動を引き起こして多くと投資家から注目を集めてきました。
投資に興味がある人にとって、そんなドージコインへの投資で、億り人になった人はいるのかは気になるところでしょう。
そこで今回は、大注目のミームコインであるドージコインで億り人は存在するのか、そして今後の可能性についても解説していきます。
ドージコイン(DOGE)で億り人になった人は存在するのか
まず結論から申し上げますと、ドージコインによって億り人になった人物は実在します。
これは主要メディアの取材や、ブロックチェーン上の公開データによって裏付けされている事実です。
メディアで報道された事例
最も有名な事例として、アメリカ・ロサンゼルス在住のグラウバー・コンテソト(Glauber Contessoto)氏が挙げられます。
コンテソト氏は、2021年2月に自身の全財産だけでなく、クレジットカードの枠を使用するなどして約25万ドル(当時のレートで約2,700万円)もの大金を、当時1コインあたり5セントだったドージコインに投資しました。
その後、同年5月にはドージコインが過去最高額である1コインあたり約0.74ドルを記録した際、彼の保有資産の評価額は最大で約300万ドル(約3億3000万円)にまで膨れ上がり、ニューヨーク・タイムズをはじめとした多くの国際的メディアで「ドージコイン・ミリオネア」として実名で報道され、世界中の投資家から注目を集める存在となったのです。
データが示す大口保有者(クジラ)はどれくらい?
コンテソト氏のように実名で報道されることは稀です。しかし、個人は特定できずとも、ドージコインのブロックチェーンを解析する「Rich List」のデータを見ることにより億り人の規模を客観的に把握することができます。
ブロックチェーン上のデータによりますと、ドージコインの価格推移に伴い、100万ドル(約1億5,000万円)以上の価値を持つドージコインを保有しているアドレス(ウォレット)数は以下のように推移しているようです。
- 2026年1月1日時点:1,052アドレス(うち1,000万ドル以上が163アドレス)
- 2026年2月2日時点:950アドレス(うち1,000万ドル以上が150アドレス)
このように、ドージコインの価格の上下によって変動はあるものの、常に数百から1,000前後のウォレットが「億り人」の基準を維持していることが分かります。
ドージコインで億り人が生まれた背景
ネット上のジョーク(ミーム)から生まれたドージコインが、これほどの資産爆発を生み出した背景には、他の仮想通貨には見られない特異な要因が重なった歴史が関係しています。事実として記録されている主な要因について詳しく見ていきましょう。
イーロン・マスク氏による発信
ドージコインの価格に最も大きな影響を与えた要因は、テスラ社やスペースX社のCEOであるイーロン・マスク氏の言動です。
マスク氏は自身のSNSでドージコインに関する好意的な投稿を度々行い、2021年にはスペースXの月探査ミッション「DOGE-1」の資金決済にドージコインを採用すると発表。これによりドージコインが一気に注目を集め、世界中の個人投資家を呼び込む最大のトリガーとなったのです。
圧倒的な低価格からのレバレッジ効果
ドージコインは誕生から長らくの間、1コインあたり1円未満(0.00数ドル)の価値しか持っておらず、数万円から数十万円といった少額の投資であっても数百万~数千万枚のコインを保有することができました。
そんなほとんど価値のなかったドージコインが2021年に0.74ドル(約80円)にまで価格が高騰したことで、初期から保有をしていた投資家に対して数千倍から数万倍の極めて高いリターンをもたらす結果となったのです。
ドージコインの今後の可能性について
一時的なブームが去った後も、ドージコインは消滅することなく市場に残り続けています。現在も暗号資産の時価総額ランキングでトップ10前後に位置しているドージコインの今後の可能性はどうなのでしょうか。
現在のドージコインの「事実」と「リスク」を解説します。
供給上限がない「インフレ型」の仕組み
ドージコインは、ビットコインのような発行上限が存在しません。マイニングによって毎年52億5,600万枚の新しいDOGEが永久的に市場に供給されています。
供給量が常に増え続けているため、価格を維持または上昇させるためには新規発行分を相殺するだけの圧倒的な需要が必要不可欠となりますが、ブームが過ぎ去り投機的な需要が衰退した現在では、この仕組みが下落圧力として働いているのです。
実用性の課題
ドージコインは元々決済やスマートコントラクトを目的として開発された通貨ではありません。
多くの資本が、実用性や金利収入が得られるエコシステムへシフトする中、ドージコインは依然としてコミュニティの心理や著名人の発言に依存する割合が高い特徴があります。
しかし、ドージコインは決済手数料が非常に安くて送金速度が比較的早く、テスラ社の一部公式グッズショップで決済手段として採用された実績があります。また、X(旧Twitter)などのプラットフォームにおける投げ銭(チップ)や決済機能への統合の噂が、価格の下支えや高騰の材料となっているのも事実です。
まとめ
インターネット上のミームから誕生したドージコインは、2021年に価格が急上昇した際に複数の億り人を誕生させています。これは当時ほとんど価値のなかったドージコインが、イーロン・マスク氏を筆頭とした強力なインフルエンサーの影響もあって一気に価格が急騰することとなり、初期投資家に対して数千倍〜数万倍ものリターンをもたらしました。
現在でもドージコインは、暗号資産の時価総額ランキングで10位以内と高い人気を誇っていますが、今やブームは過ぎ去り、ビットコインのような発行上限もないため、長期的な価格の維持には決定的な実需の事実が必要となるでしょう。
過去にあったような急激な価格の上昇が今後起こらないとは断言できませんが、もしドージコインで億り人を目指そうと考えている人は、全て自己責任で客観的な事実を正確に把握したうえでの判断が求められます。






