メタバースやNFTなど、Web3業界は様々な進化を遂げています。そんな中で、2022年10月31日にXRPがNFTの新規格「XLS20」を実装しました。
「XLS20ってどのようなNFT?」「そもそもXRPやスマートコントラクトとは何?」
という疑問を持っている方に向けて、この記事では
- XRPとは何か?
- スマートコントラクトとは何か?
- 新規格NFT「XLS20」とは何か?
について解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、新規格NFTの「XLS20」について詳しくなれます。是非、最後まで読んでみてください。
XRPとは?
XRPとは、リップル社(Ripple Labs Inc.)のことです。また、リップル社が開発した銀行間での送金システム「RippleNet」上で使用する仮想通貨(暗号資産)の通貨名称も「XRP」と表記されます。
リップル(XRP)は、ブロックチェーン技術を使わない独自のシステムを採用しているため、手数料が格安かつ高速な取引が出来る所が特徴です。
リップル社が独自で開発した、ブロックチェーン技術を使用しない分散型台帳は「XRPL(XRPレジャー)」と呼ばれています。
スマートコントラクトとは?
ブロックチェーンに関するサイト等を見ている際に、「スマートコントラクト」という言葉を見たことはないでしょうか?
スマートコントラクトは、「ブロックチェーン上で自動的に行われる契約の仕組み」のことです。次に、スマートコントラクトの「特徴」「メリット」「デメリット」について順に解説してきます。
スマートコントラクトの特徴
スマートコントラクトの特徴は、本人や第三者によって保存されたデータの変更は不可能だということです。取引の保存時に過去のデータと紐づけられるため、一つでもデータを書き換えると全てのデータを修正しないといけません。全てのデータの修正には膨大な時間がかかってしまうため、データの変更は出来ないようになっています。
また、契約内容の情報はネットワーク上で保存されています。誰でも取引情報を見ることが可能なため、透明性の高いシステムです。
スマートコントラクトのメリット
スマートコントラクトのメリットは、当事者間での契約時に契約書への締結など多くの事務作業が不要になることです。そのため、仲介者が必要なくコストの削減が可能になります。
また、ネットワーク上に取引情報が保存され誰でも見ることが可能なことからデータの改ざんなど、不正を防止できる点もスマートコントラクトのメリットです。
スマートコントラクトのデメリット
スマートコントラクトのデメリットは、契約内容を簡単には変更できない点です。契約データ登録時に、エラーやバグにより間違えた情報が登録されても修正することが難しくなります。
ハッカーがバグに気づいた際に攻撃の起点となる恐れになり、スマートコントラクトの仕組みを熟知した上で開発者は慎重にプログラミングしないといけません。
新規格NFT「XLS20」とは?
リップル社が作成した新規格NFT「XLS20」とは、一体どのようなものなのでしょうか?
「XLS20」とは、XRPL上で効率よくNFTを作成するための規格のことです。ここからは、「XLS20」の特徴やメリットについて解説していきます。
「XLS20」の特徴
「XLS20」には、以下のような特徴があります。
- NFT機能がプロトコルレベルで実装されているためスマートコントラクトを使用しない
- 手数料(ガス代)が安い
- XRPLの分散型取引所(DEX)でそのまま売買できる
- 譲渡不可能なNFTを発行することが可能
「XLS20」のメリット
「XLS20」のメリットは、スマートコントラクトが無いことにより、開発者はスマートコントラクトのセキュリティ面や複雑さに対して意識する必要が無くなり、数行のコードでNFTの発行が可能となる点です。開発者の負担が減ることから、開発者は作成したシステムに注力することができます。
また、複雑さによって避けられていたシステム(メタバースやBCGなど)に参入する開発者も増えると思います。開発者が増えることで、よりWeb3業界が進化し、さらなる盛り上がりを見せてくれるでしょう。
「XLS20」のデメリット
「XLS20」が実装されて間もないため、現時点でデメリットは見られません。
強いて挙げるなら、現時点では「XLS20」のNFTや対応しているサービスが少ないことでしょうか。これは時間が経つにつれ「XLS20」を使用したNFTやマーケットプレイスが増えていくと思うので、期待しましょう。
まとめ
今回は、XRPが作成した「XLS20」について解説してきました。最後におさらいとしてまとめます。
- XRPとは、リップル社のこと、仮想通貨の通貨名称のこと
- スマートコントラクトは、ブロックチェーンで自動的に行われる契約の仕組み
- 「XLS20」は、XRPL上で効率よくNFTを作成するための規格
今後は「XLS20」を使用したNFTが増えていくと思うので、これからもXRPには期待していきたいですね!